┃相続コラム | |
近年の高齢社会を見据え相続法の大きな見直しが行われました。 相続コラムでは、相続に関連する最新のあらゆるトピックをお届けいたします。 税理士の視点から分かりやすく解説し皆様のお役に立つコラムにしてまいります。 |
こんにちは、横浜の相続に強い税理士・公認会計士の佐々木彰です。
今月はエンディングノートを書いた後で悩む、エンディングノートの保管方法についておすすめの保管方法を紹介します。
エンディングノートを書いた後は、その保管方法にみなさんとても悩んでしまします。
なぜ悩んでしまうかというと
「家族に見られたら恥ずかしい」
「エンディングノートの内容で家族が争う姿は見たくない」
「見られたくないけど、だれにも見つからない(読んでもらえない)のは困る」
などいろいろ考えてしまうと、どこに隠したらいいかなかなか決められません。
よく隠し場所になるのが仏壇やタンスの奥などです。
ただし、この場所が良いかというと…
また書いた本人も書いた直後は覚えていても、これから物忘れが進んでしまうと本人も忘れてしまうケースもあります。
そうならないためにもどこに保管するといいのか、また忘れたないための工夫が必要です。
そういったエンディングノートの適切な保管方法をご紹介します。
まだエンディングノートをお持ちでない人はTOS佐々木会計のエンディングノートをご利用ください(2種類のエンディングノートになっております)
1.エンディングノート保管の2つのポイント
エンディングノートの保管を考える前にとても大事なポイントが2つあります。
① エンディングノートのことを家族もしくは大切な人に伝えておく
② できるだけ見つけてもらえるように保管する
なぜかというとエンディングノートは誰かに見てもらうために作成している面があるからです。
エンディングノートに定番である医療や介護の希望、葬儀をどのようにしてほしいかなどは事前に家族に伝えるべき内容です。
そのため見つけてもらうことを前提として保管するべきなのです。
家族はあなたの葬儀前にエンディングノートを探す時間や余裕などあまりないので、家族のためを思えばなるべく見つけやすいように保管してあげるのが良いです。
このポイントのどちらか(もしくは両方)を守るようにエンディングノートの保管方法を考えてください。
もし良い方法が思いつかなければ、次の項目を参考にしてください。
2.おすすめの保管方法
エンディングノートは見つけやすいところに保管すべきなのですが、生前に家族に見られたくないことをエンディングノートに書いてあるということもあります。
(エンディングノートは自由に書くことが基本なので、家族に見られたくないことを書くことは正しいです)
そこでおすすめの2つの保管方法を提案します。
自宅で保管する場合
① 保管場所をメモしておいて、その紙をよく使うカバンや財布にいれておく
エンディングノートの保管場所を手帳や紙に書いておき、カバンや財布にいれておきます。
そうしておけば何も言わずにエンディングノートを隠した場合より、各段に早く家族にエンディングノートを見てもらえるはずです。
また、自分が保管場所を忘れてしまったとしても、このメモがあれば問題ありません。
ただし「メモをなくすこと」には注意してください。
自宅以外で保管する場合
② エンディングノートの保管サービスを利用する
エンディングノートの保管サービスをしているところがあります。
(TOS佐々木会計も保管サービスをしております)
そういったところを利用していることだけ家族に伝えておけば良いので、生前に家族に内容を見られることやエンディングノートの紛失を防ぐことができます。
そのため安心して預けることができる組織を見つけることが大切です。
ただし生前の医療・介護や葬儀についての希望をエンディングノートに書いてある場合、エンディングノートの中身を家族が知らないまま医療・介護や葬儀が行われてしまう可能性があります。
①②の問題を解消する方法は、4.TOS佐々木会計が提案する保管方法で紹介します。
3.絶対にやめた方がいい保管方法
最近ネットやアプリでエンディングノート保管サービスしている会社があります。
デジタルに強い方であればとても便利なのですが注意が必要です。
このような会社が倒産したとすると預けてあったエンディングノートのデータはなくなってしまうかもしれません。
これはWEB(デジタル)サービスの大きな落とし穴です。
このようなサービスを利用する場合には、エンディングノートは紙(印刷しておく)で保管することをおすすめします。
その他、貸金庫に保管もNGです。
貸金庫に保管すればエンディングノート保管サービスと同じように生前に家族に内容を見られることやエンディングノートの紛失を防ぐことができます。
また、本人以外が貸金庫を開くのは手続きが大変なので、貸金庫を開けるタイミングは相続の手続きがすべて終了した後にされてしまうかもしれません。
すべてが終わってからエンディングノートを発見しても家族は何もできません。
貸金庫にエンディングノート保管は向いていないので注意してください。
4.TOS佐々木会計が提案する保管方法
最期にTOS佐々木会計の提案するエンディングノートの保管方法を紹介します。
まずTOS佐々木会計のオリジナルエンディングノートは2部構成になっています。
これは一般的なエンディングノートは1冊にまとめる関係上、生前に伝えなければいけない内容と亡くなった後に見てもらうべき内容がひとつのノートになってしまっているからです。
この問題を解消すべく、TOS佐々木会計では2部構成を採用しています。
エンディングノート | 1冊目 | 2冊目 |
① どのように生きたいか | 〇 |
- |
② 誰にどのようなことを任せたいか | 〇 |
- |
③ 自分が亡くなった後に託したいこと | 〇 |
〇 ※ |
※ ③自分が亡くなった後に託したいことは、生前に伝えない方が良いこともあります。
2冊目はそのような「亡くなった後」に着目したものになります。
そしてエンディングノートの1冊目と2冊目を別々に保管します。
1冊目はよく使うカバンの中に保管するか、事前にご家族に渡しておきます。
なぜなら1冊目の内容は医療・介護、そして葬儀についての希望が中心になっていますので見られても家族が争うような内容は書いてありません。
亡くなる前に家族に見てもらうことが大事な内容ばかりです。
このような内容をはやく家族に伝えることであなたの思う介護生活を送れ、安心な最期を迎えることができます。
次に2冊目は外部の保管サービスを利用します。
葬儀までに必要な内容は1冊目に書いてありますので、2冊目の内容は誰にも見られたくない内容になります。
そのため外部のサービスを利用すれば家族にも見られることはありません。
財産のことや遺言の有無などあなたが思うままに書いて大丈夫です。
外部のサービスを利用する場合、家族から亡くなった旨の連絡があればすぐにエンディングノートを返してくれます。
家族は相続手続きが始まる前にエンディングノートを確認することも可能ですので、安心して預けてください。
このようにエンディングノートを分冊にすることで、保管方法も柔軟に決めることができます。
もしみなさんが保管方法に迷いましたら、この方法を検討してみて下さい。
なお、TOS佐々木会計もエンディングノートの預かりサービスをしております。
気になる方はお問合せください。
5.おわりに
少しずつでも構いません。
自分らしい終わりを迎えるために、終活をはじめてください。
そしてエンディングノートを、これからの人生をどう過ごすか考えるきっかけにしてください。
私たちTOS佐々木会計は「あなたの財産守ります」をテーマに終活・相続の相談を受けております。
少しでも終活を考えはじめましたら、TOS佐々木会計にご相談ください。
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